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3.3 本研究の考察範囲

他動詞文の主語の位置に無生物名詞が立ちうる場合には次のようなタイプが観察されると思われる。

(ⅰ)自然現象

(6)(= 4a)台風が九州を襲った。

(7)(= 3a)ハリケーンが家屋を崩す。

(ⅱ)自然物

(8)(= 2a)樹木がマンションを囲む。

(9)(= 2b)蔦が壁一面を覆う。

(ⅲ)道具

(10)This key opens the door.(西村 1998:150より)(この鍵でドアが開いた。)

(ⅳ)抽象的事柄

(11)(= 3b)不況が日本を襲う。

(12)(= 5a)Hard work killed his father.

(ⅲ)の 「道具」については,西村(1998:154)によれば,“This key” のような参与者の使う道具に <使役行為者> の地位を与えるという事態解釈の特殊性があるため,英語においてさえ,「道具主語」の使用が制限されているというのである。無論日本語では 「道具主語」の成立が困難なことであり,「この鍵で」のように,具格の 「デ」を用いて後置詞句で表現しなければならない。「道具主語」の他動詞文が日本語では観察されにくいことから,本研究では(ⅲ)のようなタイプを考察の対象外とする。

したがって,本研究の考察範囲は自然現象や自然物及び抽象的事柄を表す名詞が主語に立つという他動詞文となる。これらの名詞は有生の人間名詞と区別し,「無生物の主語(inanimate,subject)」として規定される。なお,金子(1990)では 「無生物」という用語は生物以外のさまざまな存在を一括するのに不都合であるという理由から,日本語学では 「有(う)情物——非情物」という用語が適当であるとし,「非情物主語をもつ他動詞文」という呼び方にしているが,本研究では用語の扱いに関して従来の通り 「無生物主語の他動詞文」とする。 DWUUtdMzDW87LbD8COJgAUnKHKabonILQyijFPNfZdHn57cWAGFJfSm+oJsdFogN

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