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3.2 先行研究の概観と本研究の立場

これまで無生物主語の他動詞文に関する議論の多くは日英語対照研究で行われてきた。英語は無生物主語が多用される言語であるのに対して,日本語では人間を主語にして文を構成しなければならないといったことが指摘されている(西村 1998、斎藤 2001、2003など)。その議論は次の例(5)のような表現形式をとる場合,日英語では無生物主語を用いることがどの程度可能か,どの程度よく用いられているかを中心になされてきた。

(5)a.Hard work killed his father.

(過労で彼の父親は死んだ。)

b.What brought you out here?

(なぜあなたはここに来たのですか。)

英語では無生物をあたかも意図をもった行為者であるかのように表現する形式を好むのに対して,日本語では不自然であり,翻訳調に響く場合が多いということが言われている(斎藤 2001:83、2003:43 参照)。

このように,日英対照では英語の無生物主語他動詞文が日本語より日常言語における慣習化が進み,広範に観察されているということが明らかになっていた。英語は無生物までも変化を引き起こす <行為者> という人間に見立て,事態に対して,<使役行為>(「誰が何をする(した)」)という解釈を適用する傾向が相対的に強い言語であると結論づけられている。

英語のような <行為者> が <変化> を引き起こすという捉え方を好む 「する」的な言語と比べて,日本語は無生物主語をとる慣習化の度合いが低く,観察されにくい文法現象であるということが言えそうであるが,事態の変化後の結果状態を重視し,類型論的に 「「する」的な言語」と 「「なる」的な言語」の中間に位置すると言われる(影山 1996:290)中国語と対照を行ってみれば,同じようなことが言えるのであろうか 1)

本章は日中文法対照研究の立場から,先行研究と異なる研究プログラム——認知文法論の事態概念と事態認知モデル——により,日中両語の無生物主語他動詞文の成立要因を分析する。その結果を踏まえて無生物主語他動詞文に係わる日中両語の 「捉え方」の違いを明らかにし,因果関係一般を表現する場合の両言語の特徴的な構文パターンを提示したいと思う。なお以下の議論では 「無生物主語の他動詞文」を 「無生物主語文」と呼ぶことにする。 gqXZcP46XHx9j3Mjr/3moBrrFq/lnkxNpNUgfW5l+8bND+NQIUjK7xydTPSrrvB6

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